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CANARE L4E6SでXLR←→フォンを自作

今回はバランス←→アンバランスに挑戦です。導線は安くていい音、日本のレコーディングから放送業界まで御用達のCANARE L4E6Sを使用します。なぜXLRプラグでアンバランスを作るかって言うとウチのオーディオインターフェイスのモニターアウトがアンバランスだからですw アンバランスにバランスのプラグを突っ込んでもアンバランスとして動作するだけなんで大>小な感覚でバランスのフォンにしておいてもいいんですが、プラグの値段が倍ほど違うのでモノラルのフォンで作ります。超個人的な理由ですが意外とどう配線したらいいか分からない所だしまぁいいじゃないかb( ´∇`)

というわけで調べてきました。XLRとモノラルフォンプラグをつなぐ場合は主に2通りの方法があるようです。XLRの方は普通に1番をシールド、2番をホット、3番をコールドにつなぎます。で問題のモノラルプラグは端子が2つしかありませんが、頭の方をホットにしてコールドとシールドはまとめて両方を頭じゃない方に繋いでしまう方法がまず1つ。この方法が一般的なようなので今回はこれを採用します。もう1つの方法はフォン側でシールドは無視して配線しないパターンです。以上の二つは2芯のシールド線を使う方法ですが、1芯のシールド線(ギターシールドなんかに使われるやつ)を使ってフォン側は普通に配線してXLR側で2番をホット、1番・3番にシールドを二つに分けて両方に配線するという方法もあるようです。この方法だとGeorgeL'sのマイクケーブルとか作れそうですね。


CANARE L4E6Sでバランス(XLR)←→アンバランス(フォン)
hspace=10 取り合えずXLR側から作っていきます。まずは忘れないうちに写真のパーツ2つをL4E6Sに通しておきましょう。やり直しはもう懲り懲りっスから(@°▽°@)ノあはは


hspace=10 次は外側の皮膜をカットします。で写真の状態なんですがなんかBELDEN 8412よりシールドがキレイに巻いてありますね、流石は日本製と言ったところかなw 感心しながら爪楊枝でサクッと解いていきましょう。


hspace=10 シールドを解き終わって強度の強化用の繊維を切ったとこなんですが、その繊維がなんとタコ糸でした(* ̄m ̄)プッ 受け狙いでしょうか、まぁ安いからしょうがないよねw それにしても8412の時は見たこと無い繊維が出てきたからギャップ激しいな。

見ての通りL4E6Sは4芯です。4本もいらないので青どうし白どうしでまとめて2芯にします。シールドもネジってまとめたらプラグの1番にシールド(グランド)、2番に有色の青(ホット)、3番に白(コールド)をハンダ付けして出来上がりです。

オーディオ用のL4E6Sの芯線が何で4本もあるのか不思議だったのでちょっと調べてみたらどうもノイズ対策のための構造のようです。嘘かホントか2芯に比べてノイズを1/10に出来るそうな。原理は良く分かりません、オーディオにありがちなオカルティックな謎ですね(笑)。


hspace=10 一方コチラはフォン側のケーブル端です。ホットは普通に頭の端子に、シールドとコールドはまとめてもう1つの端子に配線するわけですが、あたかも料理番組よろしく写真のように出来上がっているものがあります(笑)。こんな感じであまり美しくはないですが、白とシールドは一緒にネジってまとめます。


hspace=10 プラグにハンダ付けです。ちょっと良く見えませんがこれがケータイの限界なので我慢して下さいっス。

フォンプラグにはSWITCHCRAFT 280 を採用しました。ブラスのニッケルメッキで見た目は普通ですが世界中で信頼されている定番のプラグです。フォン側もバランスにしたいときは297をどうぞ。


hspace=10 完成で〜す!

8412 はつや消しのゴムっぽかったですが、L4E6S は表面がビニールっぽくてツルツルしてます。太さはいたって標準的なので見た目はものすごい普通。


使ってみました。
早速使ってみることにしました。繋ぐのはオーディオインターフェイスからモニタースピーカーの間です。それまで使ってたのは何処にでも売ってるオーディオテクニカの赤白のケーブル(1000円くらいのヤツ)。いつもリファレンスに聞いてる曲を何曲かかけてみたところ、まず変わったのが高音。「て言うか出すぎだよヲィヾ(~∇~;)!」オカシイな、ステレオ感もちょっと無くなった気がします。しかし全国のプロフェッショナルな皆さんが採用しているモノがショボイとは考えにくい...もしやセッティングの問題では!?

ということでスピーカーのスイッチを弄くったり位置を調節。

「おぉぉ、これだよこれw」スピーカーを10cmほど離したところで突如高域の濁りが取れてバッチシなバランスで鳴り出しました。オーテクのケーブルではベストなセッティングだった筈なんですがカナレに変えたとたんに定位が狂っていたようです。いやはや奥が深い...

以前と比べて左右の定位がハッキリしてスピーカーの間の何もない筈の空間からセンターに定位した楽器の音が聞こえてきます。質の面では向上が見られたように思います。反面あまりにも脚色が無い音なので、中低域の迫力などそういった面ではよく言われるとおり『面白みにかける音』でもあると思います。と言っても仮に低音がガンガンでてるケーブルでミックスした場合、出来上がった音はきっと低音が足りてない音になってる筈だったりするので、ミックスに使うケーブルに脚色は厳禁なんでいいんですけどw

因みに今回作ったのは1.5mでL/R分2本作りました。かかった費用は片方¥680、両方で¥1360です。安いよ( ̄∇ ̄;) ハッハッハッ


「自分出来そうに無い」とか「めんど臭くてやってられません」な人のために探してきました。今回作ったものとほぼ同様のNEUTRIK使用のCANARE SPC02B2です。違う点はフォン側にCANARE F16 が使用されている点ですが、経費削減のためにアンバランスにした私の自作品と違ってバランス接続なので、バランスに挿せばバランス。アンバランスに挿せばアンバランスとして機能します。


L4E6SでXLRも作ってみた
ボーカルマイク用に必要だったのでXLR(オス)←→XLR(メス)も作ってみました。費用は5mで¥1130、市販の同様品だと¥1680です。

hspace=10 片方のプラグが写ってませんがブースの配線穴の都合で、取り外すにはシールドを一旦解体しないといけない為ご容赦下さい。

音はいたってフラットにスッキリとした印象でマイクのキャラクターが素直に出てきます。若干ながら超高音と低音がロールオフしてる気がしますが問題になるレベルではないです。それよりも自分のミックスの腕の方がはるかに問題です(笑) 個人的にギターシールドとしては大嫌いなカナレですがマイクシールドとしては良い音しますね。超定番たる理由が少し分かった気がします。

キャラクターが全く違うので比較するのもどうかと思うんですが、BELDEN 8412と比べると音量が小さい気がします。「”CANARE L4E6Sは倍音が発生しないケーブル”と聞いたことがあるのでその辺が大きな要因かな?」と推理しますが私ごときではきっと確信には至りませんねw もっと色々使ってみて経験を積むとしましょう。



同様の使用のEC03B BLACKです。(3m)


 
 
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