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アコギにピックアップを

DEVILELIETではこれまで何度かアコースティックギターを録音しました。XM8500とかSM58を立てて録っていたんですが、今まで一度として満足に足りる音で取れたことが無いのです...orz

そこで!『ウチのアコギにピックアップを付けてみようゼ!』企画を立ち上げましたw



取りあえず市場調査
未知の領域に踏み込もうと言うからには地道な情報捜査は欠かせませんw
大量のコーヒーとタバコを用意して調査すること数日、大体以下の事柄が判明しました。

1.アコギにピックアップを付ける人は「ライブの際に大音量で弾く為」が大半の理由らしい。

2.レコーディングの際あえてラインで録音する人もいる。特にアコギインストのソロイスト(ヤツのことですなw)

3.エレキと同じ仕組みのマグネットタイプとボディーの振動を拾うピエゾタイプ、更には小型のコンデンサーマイクを内蔵して、それらをブレンドするのが主流である。

4.ピエゾとコンデンサーはバンドの中で弾く場合は大概ハウリングを起こすこと請け合い。

5.結構値段が高いΣ(・口・)!





という訳で楽器屋に行ってきたりして見繕った安価で戦力になりそうな製品がコレ

FISHMAN NEO-D
 FISHMAN NEO D アコギ用ピックアップを数多く作っているメーカーで巷での評判も上々。本体からシールドがびろーんと伸びていてサクッと取り付けて取れるタイプ。シールドをジョージエルズに交換する改造を施すと尚良くなるそうです。そのままエンドピンジャックに繋いでしまう人もあり

楽器屋で試奏してきましたトコロ、確かにいい音。エレキ臭くならずに音楽的な音でした。ですが個人的にはアタックに違和感があって気に入らないっス。極若干インブリッジピエゾ臭がします。



ピエゾタイプについても調べましたが安価なモノはコレぐらいで、特に話題にのぼる事もないのでキケンな気がします。もう少し高いものでまともそうなのがコレ、しかしこちらも詳細は不明あくまでブランドイメージです。他に気になるモノもありますが、楽器製作者向けで販売している場所が不明なので良く分からず、追って報告します。

ピエゾには『インブリッジタイプ』と『貼りピエゾ』と呼ばれるものがあり、安いエレアコに初めから搭載されているのは大体インブリッジです。パッツンパッツンしたかなり凹む音がします。私は貼りピエゾに期待しています。


という訳で結論として、「今回私が用意した予算で自分の期待に添う音は録れない!」ということが判明しましたΣ( ̄ロ ̄lll) ガビーン

因みにコレぐらいのものが用意できればソコソコ満足するとは思います。



そして自作ワールドに突入
残された道は自作!ネタワールドに突入するのです!!

いっそのことかなり奇抜なことに挑戦して達成感だけは確保するのですε=(>ε<) プーッ!!


こいつを取り付けるゼ! 大昔に友人から譲り受けたオーヴィルのレスポールについてたハムバッカーです(>o<)b!

写真は動作確認中の様子っス。


今回はついにアクリル板の加工に挑戦。専用のカッターで表と裏から厚さの1/3程づつ切れ込みを入れるとパキッと見事にカットされます。意外と簡単


そして楽器屋で買ってきたハムバッカー用のエスカッションのサイズに合わせて穴あけ&取り付け。固定はされてません、穴のサイズはネジより気持ち大きめです。


取り付けに使ったネジ。ピックアップによって違うらしいですが、オーヴィルのは2、6ミリでした。色々入ってるFセットっていうのでした。


で、こうなりました。両サイドのネジで裏側のパネルがよって来てサウンドホールに固定する仕組みです。真ん中のネジでピックアップの高さを調整します。


傷が付かないようにするゴムスポンジです、ずれ防止にもなります。意外と高くて30cmで180円くらい、安いと思われるかもしれませんが意外とこういうのが積み重なってえらい額になります。


本体完成!ページの関係で物凄い早送りでお届けしてます。ここまでに壮絶な脳内ドラマがありました(笑)


どうっスか!この絵面!!

アコギにハムバッカーですよ!?ギター弾きがコレを目撃したら間違いなく変な人だと思われること請け合いです(>v<)b!


横からの写真。奥側のパネルは上下の高さ固定で取り付けの際は先に挟み込みます。
そして手前下側をクルッと回転させてしまった状態でサウンドホールに入れて、内部で再度回転させて両サイドのネジで閉めて取り付け完了です。


エンドピンジャックが届きました。世界のSwitchcraft社製のエンドピンです。後々貼りピエゾをつけることがあったらマグネットと別、パラレルで出せるようにステレオになってます。

たかがジャックに毛が生えたくらいなのにギターと名が付くととたんに高くなります
) ̄ε ̄( ブー


こんな感じでエンドピンを抜きます、てこの原理ですネ。ここは慎重にと構えていましたがポロッと取れてしまいました( ̄ー ̄?).....??アレ??


100均で買ってきたスクリュードライバー用の変なヤスリで直径11ミリまで削って窪みを作ります。こうする事で次のドリルを入れる段階での失敗を防げます。


いよいよドリルで穴掘りです
((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル

前の工程で表面のトゥるトゥる加工が取れて窪みになっているのでやり易いですが、それでもガリガリと音がするのでやっぱり怖いです。

因みに大体のエンドピンジャックは12ミリに穴を開けるのが普通のようなのですが、小心者なので11ミリに開けてからヤスリで調整して広げていきました。
無事貫通すると一安心w


エンドピンジャックの細かいパーツを外して半田付けしました。内部配線にはモチロンGEORGE L'Sを採用w

エレキとは勝手が違うかもしれないと思い事前のテストでBELDEN8412CANAREと比較しましたがやはりアコギでもL'Sの圧勝でした。


出来ました。ぐら付くこともないので確実に付いたと思います。むしろネジのように回転させてねじ込みました。


サウンドホールから内部配線のGEORGE L'Sを引っ張り出してピックアップ側と結線しました。写真の状態から絶縁体でカバーします。熱収束チューブを使いました、といいたい所ですがガムテープを採用w

これでジャックとピックアップが繋がったので早速ミキサーに繋いで(注:D.I.かギター用インプット必須)みてテストしました。ドライバーでコツコツ叩くとしっかり音を拾っているのが確認できました。

しかしゲインをあげていくとノイズが気になる... うーむどうした物かと色々考えてふと思いついたので、ジャックを触ってみるとやはりノイズが止まる!理由は良く知りませんがエレキの場合はピックアップ周りの金属とかを触ると「ジー」ってノイズが止まったりします。で、そういう金属とブリッジが結線してあって、ブリッジと接触している金属である弦に触れている間はノイズが止まる仕組みになっています。おそらくこれは『アース』に関係がある類のことで、『人体アース』と呼ばれているモノです...ぐらいまでが私の知識の限界ですw 詳しい人教えてくださいm(_ _)m


ようはピックアップの裏側と弦が電気的に繋がっていれば良いのです。ということでブリッジ裏を撮影。う〜ん、未知の世界です(笑)

あのボールエンドとピックアップをどう結線するか、色々調べているとなんとまったく同じことを考えている人がいました!そして非常に画期的且つ効果的な方法を実践されていたのです!それがコレ。コレです!コレを作ります(`へ´)b!


取りあえず電気を通す繊維状のモノをあれこれ考えて辿り着いたのが音声用ケーブルのシールド線です。ということで再度登場のGEORGE L'Sです。ウチには切れっ端がコロコロしてるので1っ本拾ってきました(このときはね、たまたま散らかってたのよ、たまたまw)。


そしてこんなものを作りました。
うわ〜いモッシャリしてるよ気持ちワル〜ぃヾ(;´▽`A``アセアセ

しかし有り合わせのゴムスポンジと配線材で作ったにしては上出来。
ぐっジョブです(>v<)b!


これは出来上がった『モッシャリひげ』をロードオブザリング公式グッズ『冥王サウロンの指輪』の力を借りて電通チェックしているトコロです。

端の方でもしっかり電気を通しているのを確認しました。


いざ取り付け!表の弦の穴から見え易いように端に白い紙を付けて取り付けました。そしてモッシャリ具合を微調整。


何本か弦を張ってアース線をピックアップ裏に結線(着脱可能なようにネジって束ねるだけ)、ノイズ対策効果をチェックします。

この時ピックアップの前に手をかざすと弦を張った時のノイズが再現できます。何故弦が無いとノイズがしないのかは知りません(≧∇≦)b!




という訳で全部出来ました。今回は実際に音を聞いてもらおうと思います。
やったね完成!
Pick_Up_On_Acogi.mp3 /160kbps 481KB

どうでしょうか、意外と悪くないんじゃないかと思うんですが... 特に前半の指弾き部分が結構いい音です。後半はピックで強めに弾いてみたんですがコチラはちょっと頂けない感じがします。特にプレーン弦の1・2弦がエレキ調になってきた予感。

曲によってはコレがベストになりえる事もある音では無いかと思います。早速DTM作曲コンテストVOL.3のエントリー曲『MOON ALBINO』でガンガン使ってみました。気になる方はチェックしてみて下さい。
MOON ALBINO mp3/160kbps/4.06MB


今回調べた中でどうしても貼りピエゾが試してみたくなったので、今後入手することが出来たら是非試してみたいと思います。




 
 
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