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Shortcircuitの使い方

脅威のVSTフリーソフトサンプラー「Shortcircuit」ってのをご存知でしょうか?
一昔前はフリーサンプラーって言えば「Loopazoid」が最強でした。一般に販売されてるドラムサンプラー「Battery」の原型というだけの事はあり、出音の良さとか使い易さでは素晴らしいのですがベロシティごとにサンプルを鳴らし変えたりとかすら出来なかったり、機能的にはフリーの域を出ないと言うのが正直なところでした。
しかし時代は変わりました。「vemberaudio」って会社(?)が作って販売していた「Shortcircuit」なるサンプラーがフリーになって状況が一変しました。機能的には売り物定番ソフト「Native Instruments」社の「KONTAKT」の最初のバージョンとほぼ同じらしくて、Loopazoid使いながら「せめてコレさえ出来れば…」と思っていた事が全部出来てしまいました。

しかしながら、どうも巷では「使い方分からん」と一言で切って捨てる人が多いように思いました。ありえないっス!(汗
こんな夢のソフトをむざむざスルーするなんてマジであり得ませんっ!
…って事で、とりあえずこのソフトを使える程度ではありますが、使い方を解説してみようかと思います。





取り合えず落としてきて下さい
http://www.vemberaudio.se/shortcircuit.php
↑右上Downloads から落とせます。幾つかヴァージョンありますが、私はv1.1.2つかってます。で落としたら解凍してインストールして下さい。

VH100R えーっと、入れたの大昔なんであんまり覚えてないですけど、この画面でお使いのDAWソフトのVSTフォルダさえ指定すればちゃんといける筈です。クリックで別窓拡大表示されます。
それでも分からない人は「Shortcircuit」の前に「VST インストール」とかでぐぐって調べて下さい。不親切で申し訳ないですが悪しからずです。




画面の説明

VH100R 画面の説明をしていきたいかと思います。
リスト
先ず画面左側に読み込まれてるWAVファイルがずらーっと縦に並んでます。英語マニュアルでは「the List」と書いてありましたのでシンプルに「リスト」と読んで置きましょう。青がWAVファイル。緑がグループと言ってフォルダの様なものです。ここでファイル、グループをそれぞれクリックで選択することで画面右側に選択したファイル、グループの編集画面を呼び出せます。又、Shift+クリック、もしくはCtrl+クリックで一括して選択できます。

MIDIチャンネル・オムニ
次にリストの上側に1〜16間での数字が並んでますが、コレはMIDIのチャンネルです。右の「omni」が点いていると読み込まれているモノが全てリストに表示されるので、基本はずして下さい。そうすると選択されているチャンネルに読み込まれているファイルのみがリストに表示されます。

ここで仮にチャンネル1を選択してピアノのサウンドフォントを読み込んだとすると、DAWのMIDIトラックで出力先をShortcircuitにして、更にトラックの設定でMIDIチャンネルを1にする事でめでたくピアノのサウンドフォントが鳴らせます。

ファイルの読み込み方
ここいらで超基本のファイルの読み込み方を説明しておきます。
まずはMIDIチャンネルで好きなチャンネルを選択、そして画面最上部、一番左の「load」をクリック。すると見慣れた画面が出てくるので、WAVファイルなりサウンドフォントを置いてるフォルダまで行って選択して開いて下さい。以上です。
キーグループヴュー
因みにこの画面ではチャンネル10のグループ「ns_Kit7_Hihats」が選択されている訳なんですが、ここで画面右側の上部分、ピアノの鍵盤の上に四角が大量に並んでるグラフっぽいのを見て下さい。
これがキーグループヴューなるもので、よくキーマップとか呼ばれます(多分w)四角の箱一つ一つがリストにずらーと並んでるWAVファイルで、上下がベロシティ、つまり鍵盤を強く弾くと上の方の箱(ファイル)、弱く弾くと下の方の箱(ファイル)が切り替わって鳴るのです。このドラムハイハットのセットではハイハットを弱く叩いた時の音と、強く叩いた時の音がそれぞれヴェロシティ毎に切り替わるように並べてあるので、とってもリアルでうみゃ〜な音がする訳ですw

どうでしょう、予備知識なしで読んでる人はそろそろこのソフトの恐ろしさが分かって来たんじゃないでしょうか?w



編集

VH100R んでは次に画面右端上のKeygroupって書いてるタブをポチッと押してあげて下さい、すると左の画面のようにキーグループビューがでかでかと拡大表示されます。つまり編集しやすいわけですね、はいと言うわけで、
編集の仕方
落としてきたサウンドフォントが音はいいんだけど強く弾いた時の音がきつすぎるとかこの音を鳴らす鍵盤を変えたいと言う時に編集して修正を加えたり出来ます。
先ずはキーグループヴューの画面右上、←−+→で拡大・縮小・画面の右寄せ左寄せが出来ますので、編集しやすいサイズにして下さい。

基本的に編集方法はシンプルです。先ず目的のファイルの四角(以下セルと呼びます)をクリックして選択、色が変わってそのセルが選択されますので、セルの上下左右の端にマウスを持っていくと矢印が変わって「こ、こいつ・・・動くぞっ!?」と教えてくれます。そのままドラッグしていって放すとそこまで四角が伸びますのでひたすらそれの繰り返しです。

残念な事に、選択したセルをそのままドラッグ&ドロップで移動したり、マウスで複数ファイルを一括選択したりする事が出来ません。このソフトを使っててその点のみが残念でなりません。「Shortcircuit」の短所は読み込めるファイル、サンプル形式がKONTAKTとかと比べてしまうと少ないのと、こういった編集の利便性に難がある点だろうと思います。そこさえ何とか改善されればマジで下克上狙えるソフトだと思いますのでがんばって!Vemberaudioさんっ播(≧▽≦*)!!

マルチアウトする方法
マルチアウトって言うとつまり、キック、スネア、タム、シンバル系、ハイハットをそれぞれ別のアウトプットから音出したい!って事です。
コレが出来るとドラムパーツをそれぞれ個別にエフェクト掛けて音作ったり出来る訳ですね。むしろコレが出来ないとサンプラーとして話にならんでス。
とはいいつつこんな高機能なものをタダでばら撒いてくれてるのにはホントびっくりデス。ありがとぅ!ぜったいいいことあるよvemberさん!

で、マルチアウトですが、マルチアウトするにはグループでWAVファイルを分けている必要があります。つまりドラムキットのサウンドフォントを素で読み込んだだけではマルチアウトできません。画像のようにハイハットのWAVはハイハットのグループ、キックはキックでそれぞれ分かれていないといけません。
画面左リスト上で右クリックメニューを出して、new groupをポチッとしてクループを作ってそれぞれパーツごとにWAVファイルを格納してください。WAVファイルを作ったグループに格納するには、リストからWAVファイルを選択(shift+クリックで一括選択可)右クリックメニューからmove to で作ったグループがある筈なのでソコでポチっです。


VH100R グループ分けが出来たら、出力先を変えたいグループをクリックして選択。画面右下のOUTPUT、この画面ではOUT 9-10と表示されてる部分をクリックッしたまま左右にドラッグすると出力先を変更できます。因みに0.0dbって書いてるのはグループのボリューム。balanceがグループのPANに辺ります。groupmixingってのはなんだか分かりません、スイマセン(汗 分かる人いたら教えてください。

そしてこの画面でグループの設定が色々出来ます。キーボーディストでシンセの扱いに慣れている人でしたら、サイン波とかの波形を使ってこの画面で一般的なシンセサイザーの音は大体出せてしまうんだろうと思います。私はそんな高度な技術は持ち合わせていないので説明も簡潔に済まさせていただこうかと思います(笑)

filter1 filter2
フィルターとはつまりイコライザーです。off以外にして数ある種類から選ぶとかかります。因みにhp2はハイパスフィルターです。この設定だと430.9hz以下をバッサリカットになってます。
effect1 effect2
エフェクトです。実はshortcircuitにはリバーブやらディレイやら大量のエフェクターがあります。
私はDAWの方でvstでエフェクト掛けて使ってるのでほぼ使った事無いですが、シンセマスターな人ならむふふな訳ですね(☆ω☆)
modulation routing grpup LFO
何のことだかさっぱり分かりません。いわゆるシンセのLFOなんでしょうがそんなの使った事ありません。知りたい人はぐぐって調べてねb!
group
ここは重要です。
グループごとに色々設定できるんですが重要なのは
MIDI ch ここから選択してるグループを他のMIDIチャンネルに放り込めます。
coarse tune グループごと音程を半音単位でピッチシフトできます。めちゃ便利です。
fine tune 微妙に音程ずれてる時に微調整できます。が、俺は音程ずれてるサウンドフォントは捨てます。
polyphony グループごとに同時発音数を変更できます。シンバル等の長いファイルを景気よく連打してると、あれよあれよと言う間に100を超えるWAVが再生中だったりしてものすごい負荷がPCにかかっちゃうんですが、ここで8とかに設定しておくと9打目がなった瞬間に1打目の再生をキャンセルしてくれます。あまり少ないと不自然なマシンガン状態になるので注意。
amplitude EG
いわゆるADSR、分からない人はぐぐってね
EG2
え゛何で2個あるの!? 俺は触りません(汗
output
さっき説明したとおりです。
amplitude グループのヴォリューム
balance グループのPAN
OUT 〜 グループの出力先
droupmixing なにコレ。



WAVファイルごとの編集
VH100R リストからWAVファイルをポチッと押すとこの画面になります。
マニュアル的にはゾーンエディターっていうんだそうです。さっきのグループエディターの方とかぶるもおおいんで大事なところだけ掻い摘みます。
zone range
lowkey rootkey highkey
このファイルはこの鍵盤からこの鍵盤まで、この鍵盤を基準に配置されてますよと言う意味です。例えば、lowがC0、highがC2、rootがC1だとするとC0〜C2の間の鍵盤を弾くとこのファイルが再生されて、C1を弾いたときはピッチシフトなしでこのファイルをそのまま再生する、と言うことです。C1以上とか以下だと鍵盤に順当に勝手にピッチシフトして鳴らしてくれます。
あと右側の”L”がかなり便利です。押した状態でキーボドで鍵盤を弾くと勝手に弾いた鍵盤二設定してくれます。手動でやるときはクリック&左右ドラッグかダブルクリックで直接数字を入力することになります。

maxvel minvel
このファイルはminvel〜maxvelの間のヴェロシティで発音命令が来た時のみ発音します、と言うことです。つまりキーグループビューのセルの縦の長さがどうなってるかです。

PB range,br.ピッチベンドの際の音程の可変幅を設定します。画像では2になってるのでキーボードのピッチベンドホイールを上に回しきっても1音しか音上がりません。12にすると1オクターブになります。
amplitude EG
普通のADSRで、アタック、ディケイ、サスティン、リリースな訳で、スルーしようかと思ったんですが、ひとつだけ重要なのが、シンバルを読み込んだ時に、サスティンがちゃんと何秒か適正な値になってないとシャーーーンとならずにシャァァ…でとまってしまいます。ココ覚えとかないと、適当にサウンドフォント落としてきて慣らしてシャァ…って言われて「なんこれ使えねーー」て言ってしまいそうになるので注意が要ります。鍵盤のしっぱにしたらちゃんとなるんですがドラム打ち込むときにいちいち伸ばすのめんどくさいですしねー^^

voicemode
画面下側中央辺りにあります。polyになってると連続でこのファイルの鍵盤を押した時に最初に押した時の再生が終わって無くても重ねて同じファイルを再生します。monoにすると2回目押した瞬間に1回目の再生をキャンセル。つまり同時に1ファイルしか再生しません。legatoにすると同時に1ファイルしか鳴りませんが、一回目のキャンセルをブツッと切らずに滑らかにつなげれくれます。たぶんクロスフェードしてるので厳密には2ファイル。

choke group
いわゆるミュートグループです。このファイルAをミュートグループ1にして他のファイルBの設定でも同様にミュートグループ1にしてやると、このファイルを鳴らして、鳴り続けている時にファイルBを再生させた時、ファイルAの再生をキャンセルしてファイルBが鳴り始めます。

この設定は非常に重要です。何でこんなもんがいるのかと言うと、ずばりハイハットの為です。オープンハイハット鳴らして、ハイハットペダルを踏んだときにオープンの音が止まるようにする為です。つまりオープンがファイルA、ペダルがファイルBに当たります。

更に気をつけて頂きたいのが、サンプルのファイルがステレオだった場合です。Shortcircuitはサウンドフォントの中のステレオのファイルをLR別に認識するらしく(全部かどうか分かりません、たまたまそのフォントがそうなってただけかも)、ハイハット読み込んだらLとR2つに分かれてたって事があります。そういう時に深く考えず、両方ミュートグループ1に入れるとなんとファイルが再生されません!w Lと同時に同じミュートグループのRを鳴らせと言われたので両方ミューとしてしまう訳です(笑)そういう時は、オープンのLとペダルのLをミュート1、オープンのRとペダルのRをミュート2にしてあげれば、無事に狙った通りに動いてくれます。


このゾーンエディタの画面でWAVを再生して、鍵盤押しっぱなしの時に、WAVの一部分をずっとループさせるのとかも出来ます。出来ますがそういう込み入った使い方についてはココでは割愛させて頂きます。殆どの方はそこまで編集して一つの楽器を1から作り上げるような使い方はなさらないと思いますので、私のようにw どうしてもやりたい方は画面上の波形のら辺で出来ますのでがんばってくださいっb!

保存
あ、あと忘れてました保存する方法!編集したものを保存できます。幾つか方法があるんですが、私はグループごとに保存しておくのをお勧めします。Shortcircuitは保存する際にそのとき使用しているWAVファイルだったりサウンドフォントを丸ごと保存先に指定した場所にコピーして格納します。これはKONTAKTとかでも同様だったと思います、確か。ドラムキットとか組んだら使ってるファイルごと丸ごと保存して、「あれれ?○○のwavふぁいるが無いんですけどご主人様?」って状態を極力回避しようって仕様です。ですので、Shortcircuit専用のフォルダを作ってしまう事を激しくお勧めします。

出保存する方法ですが、保存したいグループをリストで選択、右クリックメニューからSave group + samples... で保存したいフォルダを選択して作るファイル名を入力して実行です。指定した場所に「.scg」と言う拡張子のファイルと、同名のフォルダが出来て、同名のフォルダ内にそのキットで使用するオーディオファイル類が全て格納されます。読み込む際は「load」から「.scg」のファイルを選択すればOKです。

あと、言ってなかった気がするのでついでに読み込んだものを消す方法についても書いておきます。WAVなり、グループなりをリストで選択して(一括選択可)右クリックメニューから「remove」で削除されます。その都度物理メモリーが軽くなってたかどうかすっごく気になったのでやってみました。フルセットのドラムのソングをCUBASE出立ち上げてメモリ見たら1.06Gとの事、Shortcircuitで読んでるグループを全部削除してメモリチェック…
おぉぉぉぉ!軽くなってます!500Mぐらいになってました!何て抜かり無いんだShortcircuit!www

アウトプットトラック数とかの設定

VH100R 下面最上部のファイル読み込む時に押す「load」の右の方にある「config」を押すとこの画面が出てきます。
「config」って書かれるとなんのこっちゃ?てなりますがこれ多分「コンフィング」って事ですね^^
それならTVゲーム世代以降の方ならピンと来るはず。色々とココで本体の設定っぽいことが出来ます。

ココで設定して欲しいのは一番上の「Outputs」です。これは何かって言うとアウトプットのトラック数の設定です。グループごとにマルチアウトさせててトラック足らないんだけど…ってなったらここで増やしてください。モノラル16トラック、ステレオ8トラックが限界値のようです。が!しかし、一度Shortcircuit自体を立ち上げ直さないといけないようです。cubaseのソングファイルを立ち上げ直しても反映されませんでした。一度、VSTインストゥルメントから消して読み直させないと反映されませんでしたので、最初から自分はアウトプットはコレだけで使う、と決めておいた方がよさそうです。
正直、モノラル16もいらんからステレオを16にしといてくれよと思いました。なにこのイミフな仕様とw 自分はいっつもステレオ8トラックオンリーで使ってます。

あとその隣の、default Headroomっていうのは、デフォルトヘッドルームと読みます。ここでShortcircuitのアウトプットの音量を設定できると思ってください。何でこんなものがあるのかっていうと色々理由があるんですが、上手い説明などとても思いつきませんw とりあえずは0dbでいいと思います。使ってる中で「0dbだと音量でかすぎて直ぐに音割れして、その度にいちいちグループでゲイン設定するのめんどくさい!」と思った人は-6dbとかにしてみたらいいと思います。でも個人的には、0dbでその都度グループごとにゲイン設定した方がご都合がよろしいかと思います。特にBazzroomのコンプとかを良く使う人は。



以上説明終わりです。どうっすか?正直めんどくさいでしょう?w
でもでもですね、モノを作る人間にとってめんどくさいは禁句なのです!
仮にこのめんどくささをマネーを使って回避したとしましょう。つまりめんどいからKONTAKT買ってしまえと、それもいいと思います。サクッと買えるなら買ってしまって付いてるうんギガのサンプルを使い倒した方がいいかもしれません。ですが、KONTAKTの方がShortcircuitより遥かに高機能だよ、とだけ申しておきます(笑)

それにですね、ネットを調べまわってお気に入りのドラムキット探してきたり、するのって他には変えがたい楽しみがあると思うんですよね、EZdrumerとか買って来たら速攻でそれっぽい音は出ますけど、結局何買っても納得いく音出ないだろうなぁと思うのです、最近。こういうソフトを使ってみて学べる事っていうのはかなり大きいと思うんですよね、思い描いた音をどうやったら出せるか試行錯誤したりとかの部分では特に、

まぁ、なんですか、あれです。vemberaudioさんありがとーーー!!!!!
超楽しいョこれサイコーーーwwww

ほいじゃまた(´▽`)ノ゛
 
 
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